日々のもやもやから抜け出して、優しい気持ちになれる本
今週のお題「読書の秋」
大人の童話、とも言える本を二冊。
昨日紹介した渡辺和子さんの本とは、また違った形で、ずっとそばに寄り添ってくれるような作品です。
一冊目は「あしながおじさん」。
- 作者: ジーンウェブスター,Jean Webster,松本恵子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1954/12/28
- メディア: 文庫
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始めのプロローグ、以外はすべて主人公ジュディからの手紙(一方通行の)で構成されていますが、孤児院から出て、学校での色々な新しい経験と友人たちの出会いのなかで、大きく羽ばたいていく瑞々しい少女の成長が、とても鮮やかに立ち上がってきます。
差し込まれる、へたうまな絵?イラストも味があってすてき。
自分の出生や育ちにコンプレックスを持ち、唯一それを知り心を許せる相手、あしながおじさんは、何度お願いしても決してお返事もくれず、無論会ってもくれない。なんてひどい人!と思いつつも、逆に自分があしながおじさん側の立場だったら、、
と思うと、色々なボーイフレンドの登場にかなりやきもきしていただろうな、とぐっと違った読み方もでき、それも面白かったりします。
二冊目は「秘密の花園」
- 作者: フランシス・ホジソンバーネット,堀内誠一,Frances Hodgson Burnett,猪熊葉子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1979/10/31
- メディア: 単行本
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こちらも荒々しくも美しい自然の中で成長する、瑞々しい少年少女の、ある種の再生の物語、だと思います。
主人公メアリーと、二人の少年ディコン、コリンがみなとても魅力的。荒れ果てて一見死んでしまったような庭が、彼らが丹精こめて手入れし、春を迎えて蘇る様子は何度読んでもすがすがしくて、なんだかなにか始めなきゃ、と。とりあえず、球根でも買って、庭いじりをしたくなったりします。